共感で人を動かす-自らの主張に「パッション」を込める
◆プレゼンや交渉の準備段階・構想段階からパッションを持っておくことのメリット
第1に、パッションを持つことは、集中力やエネルギーを高め、好奇心や能力開発、そして創造性へとつながる。
第2に、パッションは行動を促す。行動をすることは意外に億劫なものであり、強い動機による行動は、仮説検証のスピードを速めることにもつながり、最終的なコミュニケーションの説得力を増すことにもなる。
第3に、パッション(を持っている人)は、それがよほどの空回りになっていない限り、常日頃から人を惹きつける効果がある。
◆パッションを高めるポイント
自分が真にやりたいことを発見するとともに、常に自分自身を駆り立てる自問を繰り返すことなのだ。そのためには以下のような質問を自分に投げかけてみるといいだろう。
- 自分は何をしているときに生きがいを感じられるのか?
- 自分がしたいことをする自由を得るためには何が必要か?自分はその努力をしているか?
- そもそもこの会社に入ったとき、自分は何をしたかったのか?
- なぜ自分はこれをやりたいのか?やれるのか?やり続けられるのか?他の人を巻き込みたいのか?
- 家族や友人に誇れるような仕事をしているか?
- 仮に5年後の自分が今の自分を見たら、褒めてくれるだろうか?それとも叱咤(あるいは軽蔑)するだろうか?
自分の意思に沿わない業務を担当する場合なら
- そのテーマについてパッションを持っている人の力をうまく借りる
- そのテーマに、最終的に自己実現していく上での積極的な意味を与える
◆デリバリーについての具体的なコツ
- 言葉を選択する
- メタな視点から確認~自分の思いが適切に込められているか、相手が共感するか~
- 表情豊かに伝える~聞き手に対する思いやりやサービス精神を忘れてはならない~
(東洋経済新報社「Think!」2009 No.28 p.42-43)