Rays and Waves

tdswordsworksによる映画・音楽・アート・書籍などのレビューや鑑賞記録。

ONE PIECE 51

2009年12月31日「セカンド・ブリーチ」より整理のため再掲


ONE PIECE 巻51 11人の超新星 (ジャンプコミックス)

ONE PIECE 巻51 11人の超新星 (ジャンプコミックス)


We Are The World』をウォークマンで聞きながら、駅のホームで『ONE PIECE』51巻を読んでいたら、10分以上涙が止まらなかった。


51巻の内容は、未知の土地を冒険する明るい雰囲気がメインだが、随所で「差別」の陰が語られ、終盤は人権侵害の衝撃的な描写が続き、最後には、ある者が権力者に手をかけられたことでルフィの怒りが爆発する。

階層の壁、権力構造の存在が人を歪め、愚かな行動をさせるように貶める。そんな状況を打破することも困難で、だれも太刀打ちできないでいる。

それがとても悲しい。


けれど、はっとした。「私には経済力があるから」とか「彼らには教養がないから」などの理由で、「相手を傷つけてもいいんじゃないか」と思うことはないだろうか。

あるかもしれない。劣等感を味わうのを恐れ、他人と自分を差別化しなければ生きていけないほど、人間の心は弱虫だ。


おれの心は、誰を傷つけているのだろうか。