世界を変えた10冊の本(池上 彰)
『資本論』『コーラン』『アンネの日記』からケインズ、フリードマン、M.ウェーバーまで。池上解説で今度こそわかる、現代を読み解く“新古典”10冊。
- 『アンネの日記』が中東問題に影響力を持つ理由とは?
- 日本人だけが知らない『聖書』の内容とその歴史
- 『コーラン』から見えてくる穏やかなイスラム教
- 禁欲主義が成功を導く?『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』
- 『資本論』は資本主義の欠陥を暴き、革命を招いた
- アルカイダの教書『イスラーム原理主義の「道しるべ」』の中身
- 放射能、農薬……科学の落とし穴を告発していた『沈黙の春』
- 『種の起源』が招いた宗教VS科学の対立に悩まされるアメリカ
- 経済不況の処方箋となった『雇用・利子および貨幣の一般理論』
- 『資本主義と自由』の価値観がリーマン・ショックを導いた
- 作者: 池上 彰
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/08/09
- メディア: 単行本
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この本は、古典のサマリだけでなく、その本およびその主張が現代世界に与えている影響までを解説するものです。セレクトが宗教と経済に偏っているのは池上さんらしいですが、さすが池上さん、非常にわかりやすくて感動します。対立する思想・理論のそれぞれの古典を並べてくれているので、その関係性がすんなり理解できるのが最大の特長です。(キリスト教VSユダヤ教VSイスラームとか、ケインズVSフリードマンとか。)
古典って、今さら感があってなかなか手が伸びないので、こういうコンセプトと分量の解説本は手っ取り早くていいですね。
10冊のうち、『プロ倫』と『資本論』はやはり難しいです。『プロ倫』は興味もあるのですが、学生のときに読んで理解しきれず、この本のおかげで多少理解は進んだけどやはり腹落ちしない部分があります。2010年に読みやすい新訳が出たということなので、再挑戦してみようかな・・・。