Rays and Waves

tdswordsworksによる映画・音楽・アート・書籍などのレビューや鑑賞記録。

世界を変えた10冊の本(池上 彰)

資本論』『コーラン』『アンネの日記』からケインズフリードマン、M.ウェーバーまで。池上解説で今度こそわかる、現代を読み解く“新古典”10冊。

世界を変えた10冊の本

世界を変えた10冊の本


この本は、古典のサマリだけでなく、その本およびその主張が現代世界に与えている影響までを解説するものです。セレクトが宗教と経済に偏っているのは池上さんらしいですが、さすが池上さん、非常にわかりやすくて感動します。対立する思想・理論のそれぞれの古典を並べてくれているので、その関係性がすんなり理解できるのが最大の特長です。(キリスト教VSユダヤ教VSイスラームとか、ケインズVSフリードマンとか。)

古典って、今さら感があってなかなか手が伸びないので、こういうコンセプトと分量の解説本は手っ取り早くていいですね。

10冊のうち、『プロ倫』と『資本論』はやはり難しいです。『プロ倫』は興味もあるのですが、学生のときに読んで理解しきれず、この本のおかげで多少理解は進んだけどやはり腹落ちしない部分があります。2010年に読みやすい新訳が出たということなので、再挑戦してみようかな・・・。