会社はこれからどうなるのか
会社はこれからどうなるのか (平凡社ライブラリー い 32-1)
- 作者: 岩井克人
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2009/09/11
- メディア: 単行本
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日本は産業資本主義からポスト産業資本主義への大転換期に差し掛かっている。ところが、今の日本の「会社」は、それにうまく対応できていない。日本が21世紀を生き抜くためには、個々の「会社」の仕組みを洗い直し、新しい資本主義にふさわしい形にしていかなければならない。
- 1. なぜいま、日本の会社はリストラをするのか
- 2. 会社という不思議な存在
- 3. 会社の仕組み
- 4. 法人論争と日本型資本主義
- 5. 日本型資本主義とサラリーマン
- 6. 日本型資本主義の起源
- 7. 資本主義とは何か
- 8. デ・ファクト・スタンダードとコア・コンピタンス
- 9. ポスト産業資本主義における会社のあり方
- 10.会社で働くということ
2003年2月発行と聞くと、古くねぇ?と思われますよね。確かに、当時のホットトピックであったエンロン事件に触れていたりしますが、著者の展望は現在もなお、本質の話として受け止められる内容です。
- 「会社は誰のものか」。そもそも「会社とは何か」。
- 「産業資本主義」における米国型コーポレート・ガバナンスの行き詰まり。
- グローバル化、IT革命、金融革命の本質。
- 「ポスト産業資本主義」への移行において会社のあり方はどう変わるか。
- そして日本の会社はいかなるリストラクチャリングをすべきなのか。
これらの考え方が、きわめてわかりやすく順を追って説明されます。会社の管理部門で業務を担う者としては、これから企業はどんなことにお金を使うべきかという話が非常に興味深く、また、割と分厚い本ですがとにかく文章が読みやすいので、第8章以降だけでも読まれることを、強くオススメします。